スリランカ

「スリランカ目で見る世界の国々20」より

スリランカは国の起源から仏教とつながっている。多くの寺院があり、夜叉が生まれたところである。

薬師如来経を漢訳した玄奘や義浄は西域求法の僧たちである。日本では玄奘法師が有名だが、三世紀から十一世紀までに約百八十人の求法中国僧がインドに経典を求めて訪れた。例えば法顕は西暦三九九年に長安を出発し、四一二年に青州に上陸するまで十三年強をかけて、インド各地を回り、多くの経典を持ち帰った。410~411年には獅子国、現在のスリランカを訪れた。当時すでにスリランカは仏教が盛んで仏歯寺に仏の歯も祀られており、六万人の僧侶もいた。そこでは珍宝や珠が産出されること、もとは鬼神と龍のみが住んでいたという言い伝えもあること、或いは阿含経などの経典を得たことが書かれている。

スリランカには仏が三度訪れたという伝説があり、第一回目は夜叉を教化し、第二回目は龍王を教化したという。

これらの記述は『法顕伝』に書かれており、玄奘も読んでいたはずだ。『薬師如来経』を訳した玄奘は六二九年に禁令を犯 して長安を出発し645年帰国するまで17年インド各地を訪れ経典を持ち帰った。玄奘はスリランカを直接訪れることはなかったが、当時、僧(シン)加羅(ガラ)国と呼ばれたスリランカ近くまでインドを南下し、『大唐西域記』にはスリランカについての記載がある。「人の体貌は黒く小さく、その性格は激しい。学芸を好み徳を尊び、善行を崇め、福業を奨励する。」「四角い顎に大きな額をし、」、「珍宝が多く、鬼神が住んでいた」


世界美術全集インド
世界美術全集インド

薬師寺台座の異形像と正倉院伎楽面「奈良六大寺大観」

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